あたいぐゎキッチン
2024年4月27日にリニューアルオープンした、沖縄県名護市大浦の地域交流施設「わんさか大浦パーク」。
その施設内に新たにオープンした「あたいぐゎキッチン」の立ち上げ支援に、構想段階から関わらせて頂きました。
支援期間は、2023年12月から2024年12月までの約1年間。
フードコンセプト設計、地域資源の整理、メニュー開発、レシピ考案、厨房設計、厨房機材選定、調理レクチャー、料理撮影まで、飲食部門の立ち上げに必要な領域を一貫して支援しました。
このプロジェクトで大切にしたのは、外から流行のメニューを持ち込むことではなく、
地域にすでにある食材、暮らし、記憶、調理法、人の営みを見つめ直し、「この場所だからこそ提供できる食」を一緒につくることでした。
ご相談の背景
わんさか大浦パークは、沖縄県名護市大浦にある地域交流施設です。
地域の農産物や加工品が並び、観光で訪れる人、地元の人、生産者、若いスタッフたちが集まる、地域の入口のような場所です。
今回、その施設内に新しく生まれる「あたいぐゎキッチン」には、単に食事を提供するだけではなく、地域の魅力を食を通して伝える役割があると感じました。
開業準備中には、周辺の生産者をまわり、地域に育つ作物や、暮らしの中で受け継がれてきた調理法について聞き取りを行いました。
畑で育つ野菜。
家庭で続いてきた味。
季節ごとに食べられてきた料理。
地域の人にとっては当たり前すぎて、特別なものとして語られてこなかったもの。
けれど、実際に話を聞いていくと、大浦にはとても豊かな食があることがわかりました。
それは、外から持ってくる「借り物」ではありません。
この地域の暮らしの中で育ってきた、地域そのものの宝物でした。
だからこそ、あたいぐゎキッチンでは、流行のメニューを並べるのではなく、この土地にある食材や営みを、無理に飾らず、今の形で届けることを大切にしました。
わんさか大浦パークを訪れる人たちには、地域の営みに触れる機会を。
地域の人たちには、わんさか大浦パークが自分たちの誇りとなるような場所を。
その両方を食の力でつなげることが、このプロジェクトの出発点でした。
抱えていた課題
あたいぐゎキッチンの立ち上げにおいて、課題は「何を出すか」だけではありませんでした。
本当に考えるべきだったのは、この場所の飲食部門が、施設全体の中でどのような役割を持つべきかということでした。
主な課題は、以下の通りです。
・地域にある食材や食文化を、飲食メニューとしてどう表現するか
・観光客にも地域の人にも届く食の形にすること
・外から借りてきた流行ではなく、地域の価値を起点にすること
・若いスタッフが現場で無理なく提供できるメニューにすること
・施設の役割と飲食部門をつなげること
・地域の人が誇りを持てる場所に育てること
・発信や販売にも使える料理の見え方を整えること
特に大切にしたのは、「ありのままが十分に素晴らしい」という視点です。
地方の飲食施設では、つい外からわかりやすい流行や派手なメニューを持ち込みたくなることがあります。
しかし、それでは地域の本当の魅力が見えにくくなります。
大浦には、すでに豊かな食がありました。
必要だったのは、何かを大きく変えることではなく、地域にある価値を見つけ直し、来訪者に伝わる形へ整えることでした。
コンセプト
あたいぐゎキッチンのコンセプトは、
朝日のそばのありのまま
と決まりました。
「あたいぐゎ」とは、沖縄に古くからある住宅横の小さな畑のことです。
特別な場所にある特別な食ではなく、いつも暮らしのそばにあった食。
気づかないほど近くにあり、失われて初めて大切さに気づくもの。
そのような地域の食文化を、今の感性で受け取り直し、訪れる人に届けることを大切にしました。
あたいぐゎキッチンには、過度に飾った料理や、話題性だけを狙ったメニューはありません。
その代わりに、この地域に受け継がれてきた調理法、畑から届く野菜、暮らしの中で育まれてきた味があります。
すぐそばにあるものを、あるままに大切にする。
その姿勢こそが、あたいぐゎキッチンらしさだと考えました。
担当した領域
コンセプト設計
・フードコンセプト策定
・地域資源の整理
・メニュー方向性の設計
・施設の役割と飲食部門の接続
・地域の食文化、暮らし、作物の聞き取り
・観光客と地域住民の両方に届く食体験の設計
メニュー開発
・地域食材を活かしたメニュー開発
・メニュー構成設計
・レシピ考案
・味づくり、盛り付け、提供方法の設計
・現場で継続しやすいオペレーション設計
現場導入支援
・調理レクチャー
・現場で提供しやすい調理手順の整理
・厨房レイアウト設計
・厨房設計
・厨房機材選定
・調理機材選定
・カトラリー選定
発信・販売支援
・料理撮影
・メニューや施設の魅力が伝わるビジュアルづくり
・発信や販促に活用しやすい料理の見え方の整理
導入後の変化
あたいぐゎキッチンの開業後、わんさか大浦パークは、観光で訪れる方だけでなく、地域の人々でも賑わう場所になっています。
地域の食材を使った料理が並ぶことで、訪れる人にとっては、大浦の暮らしや営みに触れる入口になりました。
一方で、地域の人にとっては、自分たちの身近にあった食や作物が、あらためて価値あるものとして見える機会にもなっています。
これは、単にメニューを増やした結果ではありません。
地域にあるものを見つめ直し、施設の役割とつなげ、現場で続けられる形に整えたことによって生まれた変化です。
わんさか大浦パークには、地域を愛する若いスタッフの方々がいます。
そのスタッフたちが、地域の食材や人の営みを大切にしながら、自分たちの言葉で伝え、日々の営業をつくっていること。
それも、この場所の大きな魅力になっています。
ご依頼主
わんさか大浦パーク
https://wansaka-o.jp/
期間
2023年12月〜2024年12月
このような悩みはありませんか?
・地域食材を活かしたいが、メニューに落とし込めていない
・地域の魅力を発信したいが、何を軸にすべきか整理できていない
・観光客向けに、地域性のある食を提供したい
・地域の人にも愛される飲食部門をつくりたい
・施設の飲食部門に独自性がない
・流行ではなく、土地に根ざしたコンセプトをつくりたい
・現場で無理なく続けられるメニューにしたい
・リニューアルや新規開業に合わせて、食の方向性を整えたい
・若いスタッフが誇りを持って働ける食の場をつくりたい
たべるデザインでは、地域の素材、食文化、施設の役割を整理し、コンセプト、メニュー、レシピ、厨房、機材、提供方法、現場導入まで一体で設計します。
大切にしているのは、外から正解を持ち込むことではありません。
その土地にすでにある価値を見つけ直し、今の時代に届く食体験へ整えることです。
地域の食材や食文化を活かしたい。
けれど、何から整理すればよいかわからない。
メニュー開発、施設の飲食部門の立ち上げ、リニューアル、地域資源を活かした食体験づくりでお悩みの方は、まずは無料相談をご利用ください。
現在の課題、施設の役割、地域資源の活かし方、現場で続けられる進め方を一緒に整理します。





