「売る」ことは、ゴールではなくスタートだと思っています。
海月第2土曜日に開催している「つながるマーケット」は、単なる物販イベントではありません。そこに集まるのは、生産者や料理人、様々なものづくりに携わる”つくる人”たち、そしてその場を訪れる多様な生活者”たべる人”たち。
それぞれの思いや背景が交わり、「もの」以上の価値が行き交う場として、静かに地域に根を張り始めています。

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「買い手」と「売り手」の境界線をなくす

一般的なマルシェや物産展では、商品のやり取りが主役となりがちですが、つながるマーケットではその前後にある“対話”が何より大切にされています。

たとえば、ハーブを育てる農家が、その土地でどのように種を蒔き、どんな苦労を経て収穫に至ったかを語る。菓子職人が、地域の素材と向き合いながら配合を何度も試したエピソードを話す。訪れた人は、その語りに耳を傾け、目の前の商品に「物語」を見つけて手に取ります。

こうしたやり取りは、消費行動を超えて、「この人から買いたい」「また話したい」と思える関係を生み出します。売り手と買い手の境界がなくなり、「つながり」が価値になる場。それがつながるマーケットの目指す姿です。

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地域に眠る“未発見の資源”を浮かび上がらせる

つながるマーケットのもう一つの役割は、地域の埋もれた資源を発見し、可視化することです。

たとえば、これまで流通に乗らなかった規格外の野菜、家庭の味として受け継がれてきたローカルレシピ、廃棄されがちだった素材を再編集した新商品など。商業ベースでは見逃されがちな小さな可能性を、ていねいに拾い上げ、“価値あるもの”として提案しています。

その結果、地元の人にとっても「こんな素材があったのか」「この人がこんなものをつくっていたのか」という再発見が生まれ、地域への愛着や誇りにもつながっていくと考えています。

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「買う」ではなく「感じる」体験を

つながるマーケットは、商品を並べるだけの場所ではありません。風が通り抜ける会場にあるのは、出店者と訪れた人々の会話する声、子どもたちの笑顔、それらが作り上げる空気です。

商品と背景をつなぐ写真、実演や試食、時にはワークショップも組み込まれ、訪れた人がその場に“滞在”したくなる体験を用意しています。

これは「売上を伸ばす」ためというよりも、「記憶に残る体験」を届けるため。
単なる購買行動ではなく、　畑や現場の空気やつくる人の想いごと、持ち帰ってもらうことを大切にしています。

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“一過性”ではなく、“つづく関係”を

つながるマーケットの出店者の多くは、小規模ながらも信念を持って活動するつくる人たちです。
この場だけでの販売で終わらせず、リピーターが増えたり、コラボレーションが生まれたり、別の地域へ展開する動きが出たりと、マーケットをきっかけに関係が深まり、広がっていくことも少なくありません。

「その日だけのイベント」ではなく、「次につながる接点」。
つながるマーケットは、“今ここ”だけではない時間軸を意識した場づくりを行っています。

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まとめ｜「売る」から「つなぐ」へ

つながるマーケットは、ものを“売る”だけの場所ではありません。

地域に眠る素材、そこに込められた手間や想い、そして訪れる人々の好奇心や感性。

それらを“つなぎ”、ひとつの風景として編み上げる。そんなマルシェです。

人が出会い、言葉を交わし、また別の誰かへとつながっていく。つながるマーケットは、地域の今と未来をつなぐ、やわらかで確かな「ローカルの場」として、毎月開催しています。

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“つくる人、たべる人、つながる場”
つながるマーケット　概要

日時：毎月第2土曜日
　　　11:00〜15:00
場所：なは市民協働プラザ1Fピロティ
　　　沖縄県那覇市銘苅2-3-1
駐車場：約150台駐車可能

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