たべるデザインのコラム

フードイベントを成功させる”3つ”のポイント

マルシェ、ポップアップ、地域フェス、試食会…。
フードイベントは「食」を通じて人と人をつなげる、温度のある場づくりです。

でも実際に開催するとなると、
・人が集まらない
・出店者との連携がうまくいかない
・イベント後に“何も残らなかった”

そんな悩みの声をよく聞きます。

そこで今回は、私たちが地域や企業と取り組んできた経験から、フードイベントを成功させるための3つの大事な視点をお伝えします。


1. 「何のためにやるのか」を言語化する

まず大切なのは、“なぜ”そのイベントをやるのかを主催者側が言葉にできているかどうか。

・地元の食材を知ってもらいたい
・出店者にとって新しい販路をつくりたい
・地域の人が顔を合わせる場をつくりたい
・観光客に、土地の文化を体験してもらいたい

目的がぼんやりしていると、出店者の選定も、広報のトーンも、空間設計もすべてがブレます。
逆に、**「このイベントは〇〇のためにある」**と明確にすれば、関わる人たちの動きが自然とひとつの方向に向かいます。


2. 「誰に来てほしいのか」を具体的に決める

イベントのターゲットは「みんな」ではありません。

・地元の子育て世代?
・観光で訪れる30〜40代?
・グルメ好きの都市住民?
・高校生と地域のお年寄り?

誰に来てほしいのかによって、選ぶ場所、時間帯、PR方法、出店内容までガラッと変わります。

たとえば、地元の家族連れを狙うなら、芝生のある公園で昼間に開催し、食べ歩きしやすい小皿メニューにする。
一方で、大人向けの夜イベントなら、照明やBGMにもこだわりたい。

“誰のための場なのか”が決まると、イベントの輪郭がくっきりと立ち上がります。


3. 「その場だけで終わらない仕掛け」をつくる

イベントの成功は、当日だけでは終わりません
あとに何を“残すか”が、関係づくりの鍵です。

  • 来場者に生産者の想いやレシピを持ち帰ってもらう
  • イベントを機に生まれたつながりを、SNSやオンラインで継続する
  • その後の商品開発やマルシェ常設化など、プロジェクトにつなげる

“食べて終わり”ではなく、“次につながる体験”を用意することで、
そのイベントは一過性ではなく、“まちの資産”になっていきます。


最後に

フードイベントは、「集客」だけをゴールにしてしまうと、とてももったいない。
本当に価値あるイベントとは、地域や人との関係性が深まる場であり、
その後の暮らしや仕事に小さな波紋を残すような場です。

あなたがつくるイベントが、誰かにとっての「食とのあたらしい出会い」になることを願っています。


食を軸にしたイベントをお考えの方。
マルシェなど食のイベント開催実績豊富な私たちにご相談ください。

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